♪平安幻想異聞録の世界♪
ストーリー 時は平安、場所は京の都。 都の外れ、街の一角で囲碁道場を開き、町人と共に碁を打って暮らす藤原佐為のもとを訪れた検非違使、近衛光。急ぎ佐為を宮廷に召し上げるようにとの命を受けていた光は、その風変わりな貴族とすぐに打ち解け、共に内裏へと向かう。そこで聞かされたのは、最近になって都を騒がせている妖怪の話だった。その妖怪の親玉は京の都を碁盤に見立てているようであり、その騒ぎを収めるには、優秀な碁の打ち手の力が必要だったのだ。 この妖怪騒ぎを鎮める事ができたあかつきには、帝の囲碁指南役への推薦を約束するという貴族、藤原行洋。そして行洋に召し抱えられている天才陰陽師、賀茂明の依頼もあって、佐為は渋々ながらも妖怪退治への協力を決意する。 佐為と、その護衛役となった光と、そして明。三人力を合わせて妖怪退治のために街へと繰り出す毎日が始まったのであるが――。 登場人物 近衛光(このえのひかる) 進藤ヒカル。 京の都の検非違使。検非違使とは、今の時代で言うところのおまわりさん。はたしてこんなおぽんちな検非違使がいて都は安全なのだろうかと疑ってしまいそうだが、ここでの光はなかなか難しい事も考えられるイイコちゃん。しかし相変わらず後先考えない直球直情人間でもある。妖怪を退治するために振るわれる力は類まれなものであるらしく、時に明でさえも唸るほど。ようするに、かなりの体力自慢。囲碁はへっぽこ。裏表の無い性格で、人を味方につけやすい。 佐為が宮廷に召し抱えられる際に迎えに行ったのがきっかけで彼と知り合うのだが、妖怪退治への打診のあとは佐為の護衛役を任される事になる。その後は明の個人的な問題に首を突っ込んだり伊角や和谷や倉田とてんやわんやしたりと、なかなか忙しい毎日を送る事になる。 なんだか、ほんっとうに佐為と仲が良い。 藤原佐為(ふじわらのさい) 藤原佐為。 貴族でありながら、街の片隅で囲碁道場を開き、毎日町人と碁を打って暮らす変わり者の青年。囲碁を心から愛していて、語り継がれる『神の一手』を目指す。貴族同士の権力争いを嫌い、宮廷への出仕に対しても最初は良い顔を見せなかった。囲碁指南役の推薦を申し出た行洋にも、あまり良い感情を抱いていないようにも見えるが……。 貴族を嫌っているせいなのか何なのか、貴族の行動や言動へのいなし方も突っ込み方も非常に微妙。引くところは引き、駆け引きを重んじているようにも見える半面、いきなり「それはまずいだろう」みたいな行動を取る時もある。総じて誰にも愛想が良く人当たりは柔らかい。見た目の良さから女房からの人気も絶大だとか。しかし佐為本人は気付いていながらまるでシカト。適当な顔でさらりとかわすのが非常に上手い。早い話が囲碁にしか興味が無い。 もっとも、碁の次点で彼が御執心なのは、どうも光っぽいけれど。 賀茂明(かものあきら) 塔矢アキラ。 行洋に雇われている天才陰陽師。囲碁のレベルももちろん高いが、ここでの彼は、碁の腕よりは陰陽術の方に焦点が合わせられている感がある。佐為の出仕後から、佐為と光に協力して妖怪退治に参加する事になる。 陰陽術の腕前は確かだが、こういった職業の人間にありがちなのか、なかなかにへんくつというか内弁慶。そこそこ周りには愛想が良いものの、実はあまり誰にも心を開かず、ひとりでいる事が多い。そっと話をするのは己が作り出した式神だけという、見ようによっては結構ヤバめな性格。 そんな彼だが、光に振りまわされ引っ掻き回されて煮え立つうちに、どうも彼にべろんべろんになってしまっているフシがあり、ずんどこと可愛らしい一面を覗かせるようにもなった。どうやら彼にも春が訪れたようだ。 藤原行洋(ふじわらのこうよう) 塔矢行洋。 妖怪退治のために佐為を宮廷に召し抱えた上流貴族。何故佐為に目をつけたのかとか、色々と謎はあるが、その威厳をかもし出しつつも話のわかる穏やかな人物である。政敵である座間と二大派閥を築き上げて争っているようだが、本人にその辺の自覚があるのかどうかはかなり謎。こんな人の良い人物がどうやって貴族のトップまでのし上がったのかは疑問だが、彼も過去には色々あったらしい。押して引く駆け引きも手練れなのだろうが、様々な策略が横行するこの世界でも、やはり最後に幅を利かせるのは帝への心からの忠誠心という事か。 囲碁の腕はかなりのもので、当代一の囲碁の名手と言われている。 緒方通匡(おがたのみちまさ) 緒方精次。 行洋派閥に属する上流貴族で囲碁の名手。行洋の片腕として常に彼に付き添い、行洋からの信頼も厚い。上昇志向の強い策略家で、派閥の力を強くするために、陰で様々な動きを見せる。行洋のもとで妖怪退治をになう佐為や光の手助けになってくれたりと、頼りになる面も時々覗かせるが、佐為や伊角を引き入れようとコソコソと口説く姿はかなりエロオヤジ。良くも悪くも上流貴族の見本のような生きざまを垣間見せてくれる。帝への忠誠心はかなり本物らしい。 座間長房(ざまのながふさ) 座間王座。 行洋と派閥を二分する貴族。己の地位獲得のために、自分が上昇するよりも相手を陥れる方を選択するタイプで、強気にへつらい弱きを挫く。佐為を召し抱えた行洋に対抗して、倉田を懐に引き入れる。手柄のために手段を選ばないどうしようもない人間だが、佐為や光、行洋の姿を発見するや颯爽と駆けつけ、毎度パターンの違うイヤミをばら撒いて行くそのバイタリティには、逆に敬服する。しかも陰ではかなりの企ても実行したりしているのだから、かなりマメというかやる気。やけに女房人気にこだわる。女好きなのかな? 菅原顕忠(すがわらのあきただ) 原作では佐為をハメた囲碁指南役。 座間派に属する帝の囲碁指南役候補。座間に負けず劣らず性格が悪く、座間が駆けつけるところには必ずついて現われ、一緒になってイヤミを吐きまくる金魚のフン。同じ口で座間の事は笑えるくらいに誉めちぎるのだから、できれば敵にも味方にもしたくない人間だ。しかし西へ東へ、忠実に座間についてまわる姿はいっそ可愛らしいかもしれない。帝の囲碁指南役候補という割には、原作とは違って碁の腕は大した事ないっぽい。彼も座間と同じく女房人気が気になる様子。モテない男は辛いね。 倉田益隆(くらたのますたか) 倉田厚。 行洋側の陰陽師明に対抗して、座間に召し上げられた陰陽師。その実力は、明にも匹敵するほど。雇い主が座間なだけに、妖怪退治では佐為や光、明の邪魔をする立場にある訳だが、実はただの気の良いあんちゃんなので、私生活でまで敵対する気はないらしい。というか、むしろ相当助けになってくれるイイヒト。 目立ちたがりやなので、明よりもその顔は売れている。そして相変わらずサイン好き。 伊角信輔(いすみののぶすけ) 伊角慎一郎。 悩める下級貴族。貴族の中でも微妙な位置にいる自分の立場に悩みつつ、緒方の誘いに揺れたり揺れなかったり。はたまた町人の暮らしなんかも気になったりして、どうもここでの彼も優柔不断な性格を大暴露している模様。 和谷とかなりラブラブな仲良し。 和谷助秀(わやのすけひで) 和谷義高。 貴族の権力争いにはまるで縁が無いというか、縁を作る気もなさそうな下級貴族の少年。光とも対等に話をする気さくな性格。光に負けず劣らず単純思考で、いつも伊角にたしなめられている。何かと光や佐為の力になってくれるが、根は伊角一筋で、いつでも伊角の動向を気にしている。というより、すでに伊角以外はアウトオブ眼中。 筒井公任(つついのきんとう) 筒井公宏。 光の検非違使庁での先輩。妖怪退治に出向く光の身を案じている反面、彼や佐為が今の政治をどうにかしてくれるかも、みたいな淡い期待も抱いているらしい。トップオブ他力本願。いつも見守ってくれている優しい先輩なのだが、その穏やかさゆえに印象が薄いのが難点。 加賀諸純(かがのもろずみ) 加賀鉄男。 検非違使庁での光の先輩。彼を在籍させているお役所もかなりの太っ腹だが、やはりその期待に応えるが如くに、うかれた不良検非違使である。貴族を信用していない節があり、それでも自分の力で都を変えようと奔走している、実はとても頑張り屋さん。いつも光の力になってくれる素敵なお兄さん。 三谷基頼(みたにのもとより) 三谷祐輝。 検非違使庁での光の同輩。貴族も政治も変わりようが無いと諦めているような冷めた一面を持ちながらも、身近にいる光への協力は惜しまない良い子。むしろ光に見せるその笑顔は優しすぎて気味が悪い。原作で言うところの、囲碁部に入部してからヒカルが院生になる前あたりまでの性格設定っぽい。実は平安美人に弱い? あかりの君(あかりのきみ) 藤崎あかり。 光の幼なじみで、内裏で女房務めしている。明るくて良い子なのだが、何かとトラブルメーカーになりやすい。本命は光かもしれないが、何となく佐為にもハートマークな感じ。女の哀しい性か。 なせの君(なせのきみ) 奈瀬明日美。 あかりの君の女房仲間で友達。かなり勝ち気な性格。やはり佐為に御執心か。総じて前衛的な性格をしており、その生きざまはかなり前向き。しかしとあるイベントを見る限り、結構オタクな気も。 |
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